基礎から学ぶ高校物理(力学編)-17
基礎から学ぶ 高校物理 (力学)
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1章 物体の運動
1-3 落体の運動 問題1
(1)ビルの屋上の高さ$122.5[m]$の位置から物体を自由落下させた。
地面に到達する時間とそのときの速さ(速度の大きさ)を求めなさい。
ただし,重力加速度$g=9.8[m/s^2]$とする。
自由落下なので、下向きが正となります。
$x=\dfrac{1}{2} g t^2$より
$122.5=\dfrac{1}{2} \times 9.8 \times t^2$
$25=t^2$
$t=\pm 5.0[s]$
よって、地面に到達する時間は$5.0[s]$
$v=v_0+gt$の式から、
$v=9.8 \times 5.0=49[m/s]$
速さは$49[m/s]$
(2) 地上$0m$から,初速度$29.4[m/s]$で鉛直上向きに投げ上げた。
このとき次の問いに答えなさい。ただし,重力加速度$g=9.8[m/s^2]$とする。
①最高点に達するまでの時間とそのときの高さ。
②元の地上($0m$)の位置に戻ってくるときの時間,速さ(速度の大きさ)
鉛直投げ上げの問題は、上向きが正となります。
①最高点に達するまでの時間とそのときの高さ。
最高点に達したとき、速度は$0[m/s]$となるので、
$v=v_0-gt$より
$0=29.4-9.8 \times t$
$t=3.0[m/s]$
そのときの高さは
$x=x_0+v_0 t-\dfrac{1}{2} g t^2$
$x=0+29.4 \times 3.0-\dfrac{1}{2} \times 9.8 \times 3^2=88.2-44.1=44.1[m]$
②元の地上($0m$)の位置に戻ってくるときの時間,速さ(速度の大きさ)
元の地上($0m$)の位置に戻ってくるときの時間は、最高点までの時間$3[s]$の倍の$6[s]$
速さは、元の速度と同じで、向きは逆となります。よって、$-29.4[m/s]$
計算で求めてみましょう。
$x=x_0+v_0 t-\dfrac{1}{2} g t^2$より
$0=29.4 \times t-\dfrac{1}{2} \times 9.8 \times t^2$
$0=6t- t^2$
$0=(6- t)t$
$t=0,6$
よって、元の地上($0m$)の位置に戻ってくるときの時間は、$6[s]$
このときの速さは
$v=v_0- gt$より
$v=29.4-9.8 \times 6.0=-29.4[m/s]$
よって、速さ(速度の大きさ)は$29.4[m/s]$で、鉛直下向き