GO-AHEADの日記

GO-AHEADで出版した書籍の紹介をします

基礎から学ぶ高校物理(力学編)-12

基礎から学ぶ 高校物理 (力学)

amazon kindleを出版しました。


1章 物体の運動

1-3 落体の運動
 落体の運動というちょっと難しいような表現をしていますが,(1)~(3)式を用いることにより多くの問題は解くことが出来ます。

 初速度$v_0[m/s]$,速度$v[m/s]$,加速度$a[m/s^2]$,時刻$t[s]$としたとき,速度は次式となります。
$v=v_0+at$  ・・・(1)

 初期位置$x_0[m]$とすると,変位$x[m]$は次式で表されます。
$x=x_0+v_0 t+\dfrac{1}{2} a t^2$  ・・・(2)

 初期位置として,式(1),(2)より$t$を消去すると
$v^2-v_0^2= 2 ax $  ・・・(3)

 

(4)水平投射
 水平投射は横(水平)向きと縦(鉛直)向きの方向の2つに分けて考えます。
横(水平)向きは等速直線運動($x$軸)
縦(鉛直)向きは等加速度直線運動($y$軸)
として考えます。

今度は縦(鉛直)方向が$y$になるので注意してください。

 横(水平)向きは一定速度で移動するので初速度$v_{x0}[m/s]$,初期位置$x_0=0 [m]$とすると
水平方向の速度$v_x=v_{x0} [m/s]$
水平方向の位置$x=v_{x0}t [m]$

 縦(鉛直)方向は自由落下として考えられるので,下方向を正として加速度を$a=g$とし,初速度$v_{y0}=0[m/s]$,初期位置$y_0=0 [m]$として式を書き直すと,鉛直方向を$y$軸方向として,次式のようになります。
鉛直方向の速度 $v_y=gt [m/s]$
鉛直方向の位置 $y=\dfrac{1}{2} g t^2 [m]$


このため,ある時間における速度$v$,元の位置からの距離$L$は,それぞれの成分を合成して
$v=\sqrt{v_x^2+v_y^2}[m/s]$
$L=\sqrt{x^2+y^2}[m] $

これらの式を図4に示します。

f:id:GO-AHEAD:20200326165114p:plain