GO-AHEADの日記

GO-AHEADで出版した書籍の紹介をします

基礎から学ぶ制御工学-30

基礎から学ぶ制御工学

amazon kindleを出版しました。


7.5.2 ステップ応答法

  ステップ応答法は、図7.5.2に示すように、ステップ入力を与え、その応答を、むだ時間+1次遅れ系として表します。このとき、むだ時間を$L$、時定数を$T$、1次遅れのゲイン$K$とすると、次式のように表されます。
$G(s)=\dfrac{K}{Ts+1}e^{-Ls}$・・・(7.5.1)
傾きを$R=\dfrac{K}{T}$とすると、ステップ応答法のゲインは表7.5.2のように求めることができます。

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 限界感度法とステップ応答法は、ジーグラ・ニコルズ(Ziegler-Nichols')によって提案され、ジーグラ・ニコルズの限界感度法、ジーグラ・ニコルズのステップ応答法とも呼ばれています。良く使用されている調整法で、ステップ応答をとるだけで、比較的良い結果が得られます。 むだ時間+1次遅れ系としていますので、モデルの近似精度が制御結果に影響を与えます。
 他にも、制御応答に応じた調整法を提案した、CHR法、部分的モデルマッチング法を提案した、北森の方法な様々な方法が提案されています。